出典:『Twenty Four Game Poems』収録、およびGizmet Game Poems「Game Poem 2」http://gamepoems.gizmet.com/2010/02/game-poem-2-all-the-color-has-gone/
訳:django
コインを2枚用意し、数名のプレイヤーは席につく。最も明るい色の服を着ている人が開始プレイヤーとなり、強い記憶を持っている場所に名前をつける。名をつけたらコ インを1枚取り、もう1枚を他の誰かに渡す。続けて開始プレイヤーはごく簡単にその記憶について語り始め、名づけた場所を説明する。その説明には、色を表す言葉を使ってはならない。1、2分ほど経過後、コインを渡されたプレイヤーは、開始プレイヤーの説明が特に気になる事柄にさしかかるまで待ち、そこに至ったら「それは何色?」と尋ねて説明を終了させる。そして両プレイヤーとも自分の取ったコインを弾く。
2枚のコインの表裏が揃わなかった場合、開始プレイヤーは静止して瞬きし、困惑した様子で「わからない」と答えなくてはならない。そしてまだ色を尋ねていないプレイ ヤーに自分のコインを渡す。2枚のコインの表裏が一致した場合、瞬きし、深呼吸して、その色を1語か2語で答え、上記と同様に他のプレイヤーにコインを渡す。「何色?」 と尋ねたプレイヤーは、開始プレイヤーがそうしたように、もう1枚のコインを持つ人が色を尋ねてくるまで、自身の記憶とその場所について説明し続ける。コインは再び弾かれ、プレイヤーは先に記したようにまたその結果を反映する。そして尋ねられた人は コインを、まだ色を尋ねていない人に渡す。誰もがそれぞれ一回ずつ、色を尋ねられるまでこれを繰り返す。
全プレイヤーが、色を回答した、しないにかかわらず、自身の記憶の場所を説明したら、その時コインを持っている2人はさらにもう一度それを弾き、場の中央に置く。
コインの裏表が一致していた場合、色を尋ねられて「知らない」と答えたプレイヤーの場所にも色がつけられる。該当するプレイヤーはそれぞれ順に、記憶の場所の中で鮮明、鮮やかな色彩を帯びた1要素について、1文あるいは2文で語らなくてはならない。すべてのプレイヤーの場所に名前と色がついた後、いったん小休止し、そして開始プレイヤーから順に各プレイヤーは、自分の色を声に出して告げていく。
コインの表裏が揃わなかった場合、色を尋ねられて答えた人たちから、その色は消え去る。該当するプレイヤーはそれぞれ順に、記憶の場所の中のその事物がどのように色あせていったかを、1文あるいは2文で語らなくてはならない。すべてのプレイヤーの場所から色が消失した後、いったん小休止し、そして開始プレイヤーから順に各プレイヤーは、記憶の中で感じたその色は、その場所にあったはずだと静かに告げていく。
あなたの色を覚えておき、そして次にプレイする時まで、心に留めておく。その時、あなたが思い出すのは別の色かもしれないが。
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