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はじめに

django 齋藤 路恵

●このブログは?

 本ブログは、ロールプレイングポエム研究会の活動記録であり、主に会員による海外ポエム(ゲームのルール)訳、オリジナルポエムの公開、プレイリポート等を掲載していきます。

 ここに掲載するポエム、特に会員以外の海外作者による発表作品の和訳については「和訳の作者許諾について」のページもご覧ください。


●ゲーム(ロールプレイング)ポエムって?

 ブログタイトル下の説明にもあるように、ゲームポエム、ロールプレイングポエム(RPP)はテーブルトークRPGLARP(ライブアクションロールプレイ)といった、ストーリゲームから派生したものです。
 このジャンルが公の場で提唱された最初は、Tomas HV Mørkrid氏がブログにポストした記事と思われます(※Norwegian Style blog2007127日付「Role-playing poems」)。
 氏によるとRPPは、

「特定のシーンやムード、何かしらを掘り下げるアイデアを持った、とても短いゲーム」

 と説明されます。

 ここで言う「短い」というのは、まずゲームとして見た時にルールの分量がとても少ないことを指します。例えばテーブルトークRPGのルールは、一般に書籍や冊子の形で提供され、何ページ、何十ページもあります。対するRPP1つのブログ記事、ともすれば電子掲示板やフォーラムの1投稿くらいの文章がすべて。そのルール記述の短さが特徴です。

 さらに、実際のプレイ時間も「短い」ものが大半です。だいたい1プレイが1520分ほどが目安となります。
 ただし、ポエムの中には「メモした紙を家まで持ち帰って読む」とか「次にまたプレイする時まで、できれば何かを覚えておくようにする」といった奇妙な指示が書かれているものもあり、時間に関しては「短い」とは厳密には言えないものもあります。
 しかし、例外はあれどもゲームは15分程度、比較的短く終わる、と思っておいて間違いはないでしょう。


 ミニマル、プチなロールプレイング、それがRPPです。



●ゲームポエムの特殊性


 ゲームポエムは Tomas HV Mørkrid 氏が提唱したロールプレイングポエムに、Marc Majcher 氏が独自で付けた呼称です。
文字通り ゲームGame と 詩 Poem の両方の特性を持っています。



 ・ゲームと言うが、勝ち負けがないものが多い。
 
 ・実際にはほぼ実現不可能なルールが含まれている。
   例)「1ドル札を破く」「相手の許可を得て、無人の相手宅に侵入する」
 
 ・プレイヤー人数に含まれていないが、観客がいたほうが盛り上がりそうなものがある。



 ゲームポエムはある種の文学作品としても読めるものであり、実際にプレイ可能でないことを指定されることもあり得ます。


 また、詩はしばしば朗読パフォーマンスが行われます。
ゲームポエムを遊ぶことは、詩を朗読して自分と周囲を楽しませるような行為でもあります。


 詩の朗読において正しい読み方が存在しないように、ゲームポエムの正しい遊び方も存在しません。
 ゲームポエムのルールはしばしば実現不能であったり、不完全であったりします。
 そのため、遊ぶ際にルールを改良したり、付け加えたりすることもあります。

 むしろ、そのように「自分たちでルールを創作すること」自体が楽しみ方の一種として推奨されているようにも思えます。